
きんきは脂がのって濃厚な甘みを持った北国のさかなです。
漁獲量も大幅に減ってしまい今ではすっかり高級魚になってしまいましたが、私の子供の頃は今よりもはるかに口にした記憶があり、大好きな魚でした。
食べ方は、煮付け、塩焼き、鍋、また小さいものは唐揚げなどにして食べてもおいしいですが、変わったものでは「キンキのいずし」もあります。
脂分が非常に多く、鯛が5%~10%の脂分ですが、きんきは約20%もの脂分を含んでおり、濃厚で甘みのある脂に加え、身離れがいいので食べやすく、非常に美味しい魚です。
きんきは北海道を含む関東以北の太平洋岸、南千島、樺太にかけて生息し、日本海にはいません。
水深150~1200メートルの大陸棚にいる深海魚で、北海道周辺では2月から5月に産卵期をむかえます。
1960年代頃までは大量に漁獲され安い魚とされており、大正時代にはほとんどが肥料にされていたそうです。
今考えると何てもったいない話でしょう。
北海道では真鯛がとれないので、きんきが代用品として祝い事に使用されていました。
きんきは別名キチジ(吉次)ともいわれていますが、もしかしたらこの祝い事の「吉」から来るのかな?と、勝手に思っています。

きんきの一夜干し
煮つけなどももちろん美味しいのですが、魚本来の味わいを感じるには、私はやはり一夜干しではないかと思います。
ふんわりとした白身にしっかりと脂がのって、口いっぱいに旨みがひろがります。
身の表面を強火でさっと焼いた跡、弱火または中火で中までじっくりと火を通し、大根おろしを添えて醤油でいただくのがお勧めです。
羅臼近海のきんきは、流氷が運んできた多くの植物プランクトンをえさにし、さらに世界自然遺産に指定されるほど、守られ残されてきた大自然の森から流れ出したミネラル豊富な川水と、暖流と寒流が入り混じるこの海域を通り成長していきます。
身は引き締まっていますが、脂はしっかりのっており、最高のバランスを味わうことができます。
漁期は2月から4月ころまでで、1年の中で食べられる時期も限られています。
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