2014年8月13日
7月のツーリングで達成できなかった川北温泉や津別峠からの展望を目指して、再度リベンジツーリングを強行する。
1シーズンに同じようなコースを3回も走る事になるのだが、我ながらそのワンパターンさに失笑してしまう。
まあ、7月があまりにも不本意な結果で終わってしまったのだから仕方が無い。と自分を納得させる。
出発の朝(と言っても夜中)午前2時、突然の雷、そして激しい雨が眠りを妨げる。
「嘘だろう!天気予報では雨なんて予報どこにもなかったじゃないか!」
午前4時を過ぎてから見ると、写真のように総長は雨になっている。
これじゃあ予報ではなくて、記録。後から結果を知らせているだけだ。
雷雨だから長雨にはならないだろうと予想していたが、結果的に5時近くまで雨は降り続いた。
今日は出来れば5時前に出発したいと思っていたのだが、雨のおかげで出発は5時半になってしまった。
空は青空が見えているが路面は濡れている。
湿度が高いせいのなのか、日が当っているにも拘わらずどこまで走っても路面は乾いていない。
そのまま走り続けると、また靴の中に水が浸入するので、今回のために新たに買ったブーツカバーを途中で装着する。
以前に買った、簡易タイプよりは長く、頑丈に出来ているのは良いのだが、装着性はあまり良くない。
踵まわりのフィット感もしっくりこないし、上部の締め付けも悪く、かなりきつく締めたつもりでもズリ落ちてくる。
脛部分の内側に滑り止めを付けるなど、もう少し工夫が必要だと感じた。
さらに、これを装着してもオフ車のフロントタイヤから跳ねあげた水がスネを伝って靴の中までわずかに侵入してきた。
完全防水にするなら、この上からレインパンツを履かなければならないな。
R241 茂足寄付近からの雌阿寒岳と阿寒富士
今回は雨に濡れずに阿寒横断道を超えられそうだ。
オーチャードグラス
前回初めて行った川湯温泉駅の「オーチャードグラス」で今回も昼食。
今回もお客でいっぱい。呼ばれるまで順番を待つことになった。
駅前の駐車場で道外のライダーとしばらくおしゃべりしながら待っていた。
今日は、お店の一番の人気メニューのビーフシチューを注文。 (1,350円 税別)
硫黄山 (アサトヌプリ)
和琴半島のキャンプ場に向かう前に、硫黄山に寄ってみる。
2003年のツーリングの小雨の降る早朝に立ち寄って以来だ。
2007年より落石の危険があると言うことで頂上には行けないそうだが、麓までは歩いて行くことが出来、硫黄の噴煙がゴウゴウと音を立てて噴き上がる様子が間近で見る事が出来る。
午後2時15分 和琴半島湖畔キャンプ場に到着
この時期、かなりの混雑が予想されるので、早めにテントスペースを確保するつもりで来たが、それでも殆ど張る場所が無くなっている状態だった。
半ば強制的に2輪専用サイトの利用を案内されたので、止むなく狭い場所にテントを張る。
ライダーが沢山いるのは良いのだが、ターブを張る事が出来ないのが難点で普段はあまりこの場所を利用しないのだ。
と言っても、今回はタープを家に忘れてきてしまったのだが。(ポールだけはしっかりバッグに入っていた)
若いライダーが親しげに話しかけてきた「これから摩周湖とか色々まわって来ます」
私は寝不足やら疲れからそんなに走る元気は残っていないが、津別峠だけは行ってみる事にした。
津別峠
津別峠展望台からの屈斜路湖
雲が多い空なので湖面も暗いが、とりあえず全貌を見る事が出来た。
南側には雄阿寒岳が見える
キャンプ場に戻って来てみると、さらにテントの数が増え、すでに2輪サイトもファミリーサイトも殆ど張る場所が無く、それでも通路にはみ出しながらわずかなスペースにテントを張るキャンパーがたくさんいた。
私のテントの隣には埼玉から来たライダーがワンポールテントを張っていた。
奥さんが北海道出身ということで来たのがきっかけで、以来北海道にはまってしまい、10年以上連続してツーリングに来ているそうだ。
一緒にきている仲間もいるらしいのだが、長い時間私と付き合ってくれた。
北海道ばかりではなく、全国各地いろいろと行っているらしく、とにかく詳しい。
ポークジンギスカンと言う物を買ってきて焼いて食べていたが、「一人で食べきれない」と言って私に分けてくれた。
2014年8月14日
今日は今回一番の目的地、川北温泉まで行く予定だ。
その前に、藻琴山展望台に行ってみる事にした。今回は何とか展望台からの屈斜路が拝めそうだ。
クリックすると大きなサイズで見られます。
ここも雲が多く日差しが足りなかったが、初めてまともに見る事が出来た。
開陽台
ついでに、開陽台
さすがに今回はここも人でいっぱいだ。
ここでキャンプしているライダーも久しぶりに見た。
次々とライダーがやってくる。
北19号線ではちょっといい感じの写真が撮れた。
川北温泉へ
開陽台を過ぎ、武佐あたりで通り雨にあうが、川北側は晴れ間も見えるくらいの天気だった。
道道975線から川北温泉へ行く道(笹の沢林道)へは川北北4線から入る。
標識から左折するとすぐにダートになる。
まだ拓けた場所でも、雨水であちこち掘れて悪路になっていた。
山林に入ってからは、やはり所々雨で流された箇所があり、分厚い鉄板で仮補修されているが、比較的締まったダートで走りやすかった。
途中標津方向の海が見える場所があった。
さらに、落石の危険がある峠道に出る、反対側は深い谷間だ。
さらに奥に行くと大がかりな補修工事をしている。
10Km以上進んだはずだが、温泉らしき場所はない。
念のため少しの区間往復して探すが見つからない。
「もっと奥だろうか?」
しかし、これ以上奥はさらに道が悪くなっている。
仕方が無い、通行止めが解除されてR244側から行けるようになるまで待つ事にして、来た道を引きかえす。
人生初の転倒
林道には崩れた部分の仮補修用の畳1帖くらいある鉄板が数えきれないくらい敷かれてあった。
ここまで鉄板の上も何の問題もなく走ってきたが、ややキツ目の見通しの悪いカーブを通過する時、突然バイクが左に倒れてしまった。
まったく体制を立て直す余裕もなく、いきなりの転倒だった。
立ちごけはあるものの、走行中の転倒は人生初めてだった。
見通しの悪いカーブのため、対向車が来た時の事を考え、インを回っていたのだが、リアが滑り鉄板から外れたところで鉄板の角にタイヤが引っかかってしまったのだろう。
起き上がってから鉄板を見ると、角の辺りに擦れた痕が残っている。
起き上がってバイクを立て、腕や足を動かしてみたが特に痛みもなく動く。
すると、後ろからRV車がやってきた。
助手席に乗っている男性が心配そうに声をかけてきた。
「大丈夫ですか?」
身体はなんともないようだ。あとはエンジンがかかるかどうかだ。
すぐにエンジンがかかった。「大丈夫です!ありがとうございます!」
RV車の男性も、無事を見届けて過ぎ去って行った。
骨や筋に損傷はないようだが、走っているとぶつけた肘と膝がヒリヒリしてきた。小さい擦り傷が出来ていた。
他に損傷(損害)と言えば、レインジャケットの腕に小さな穴と、買ったばかりのサイドバックに擦り傷、ハンドルのハンドガードに擦り傷、ライダーパンツの膝にも小さい擦り傷が出来た事だ。
まあ、この程度で済んで良かった。
殆ど人の通らない林道でひとりで大きなダメージをくらっていたら・・・と思うと。
おまけにここはヒグマの生息域の真っただ中だ。
神の子池とオショロコマ
川北温泉には行けずに、おまけに転倒をしてしまったが、気を取り直し神の子池に行く事にした。
空はやや曇っていたが、池の水は鮮やかな青い色をしている。
池からあふれ出る水が川となって目の前を流れているが、オショロコマが人を恐れる気配もなく、ゆったりと泳いでいた。
裏摩周にも寄ってみたが、いつも湖は見えるのだがスッキリと晴れていた試しがない。
今回もこんなものだ。
養老牛の牛の文字の山
養老牛と虹別の中間くらいで激しいスコールに遭う。
天気予報では曇り時々晴れであったが、本当に大気が不安定なのだな。
そう言えば埼玉のライダーも「10年前の北海道と比べると、天候が全然ちがう」と言っていた。
正午を少し過ぎた頃、弟子屈の町で昼食にしようと前回目に付いた洋食店に行ったのだが、生憎の休業中。
仕方がないので、ちかくの食堂兼居酒屋でまずいラーメンを食べるはめになってしまった。
さすがに店の名前は出せないが・・・
キャンプ場に戻り、湖心荘で温泉に浸かる。
簡単に夕食を済ませビールを飲みながら埼玉のライダーと談笑する。
私のテントの隣にはKTMに乗った横浜のライダーが、これまたワンポールテントを張って酒を飲んでいる。
埼玉のライダーとも顔見知りらしい、やがて我々の中に入って話に参加しだした。
バイクも何台か所有しており、車もポルシェ?何とも羨ましい限りだ。
2014年8月15日
早朝にテントを撤収し、7時に出発。
埼玉のライダー「毎年この時期はここにいますので、また会いましょう!」
挨拶を交わした後、キャンプ場をあとにする。
オンネトーによるが、ここは天気が良くないと水の青さが映えない。
すぐに戻る。
オンネトー温泉 景福
ここで温泉に入ろうと思ってやってきたのだが、日帰り入浴は10時だった。
時間は8時半。さすがに1時間半も待っている訳にはいかない。事前に確認すべきであった。
鹿の湯
雨に降られることもなく、ここまで順調に走ってきたが。
少し体が冷えてきたので然別峡の鹿の湯露天風呂に入る。
先客の男性が「今年はアブが多く発生しているから、気をつけて」と言って帰っていった。
菅野温泉の再開
鹿の湯から出て菅野温泉の様子を見に行った。
今度の経営者らしき人が自ら駐車場の整備工事をしていた。
「8月19日にオープンする予定なんです。ぜひいらしてください。」
笑顔で話してくれた。
通常営業は8月23日かららしい。
日帰り入浴料金は大人で650円となっている。
再開を心待ちにしている人も多く、喜んでいるのではないだろうか。
森のキッチン かわい
瓜幕にある「森のキッチン かわい」で昼食
川合牧場が経営する、白樺の森の中にある静かな農場レストランだ
店の中に入ると、「窓側の眺めの良いテーブルをどうぞ」と明るい笑顔で案内してくれた。
店のおすすめメニューを注文する。
ビーフハンバーグにパスタ、カレー、雑穀米、サラダが少しずつ皿に盛られたちょっと欲張りなメニューだ。
隣の席で食事をしている3人のライダーと会話を交わし、ふと窓の外を見るとテントが2張りある。
店の人にたずねてみると、時期ははっきり決めていないが、夏場は一人一泊540円で利用出来るそうだ。
水場などの詳しい設備は調べていないが、オートキャンプやスーパーハウスのバンガローなどもあるようだ。
濃霧の日勝峠を越えて無事に帰還。
相変わらず変わり映えのしないルートを選んだツーリングで、しかも肝心の目的は未達成に終わってしまったが、新しい発見やライダーとの交流も持つことが出来まずまずのツーリングだった。