2004年の夏のツーリングですっかり気を良くた私は、秋の景色を眺めにまた美瑛・富良野にツーリングに出かけた。
周囲からは「雨男」に加え「ワンパターン男」と嘲笑されているが、一向に気にしない。
ホライゾンのMさんも毎年2~3回は富良野に繰るではないか。
彼は、美瑛・富良野の丘や道を隅から隅まで知り尽くしている。
それから見ると道内にいながら、私は全くと言っていいほど見所、走りどころを知らないのである。
2004年9月25日
毎度ツーリングと言えば、朝5時前後に近所の睡眠を妨害しつつ出発するのだが、この日は朝から全道的にぐずついた天気。
2時間ほど様子をみて7時に自宅を出発する。
中富良野町には11時に到着。
このころ、すっかり雨に降られるのにも慣れ、対策も充実してきたため、平気になってきた。
天気予報も次の日は晴れとなっていたので、「まあ、その内晴れるさ」と気楽なものである。
12時30分
いつもの上富良野町日の出公園キャンプ場でテントを張る。
キャンパーもライダーもまばらだ。
今回は、バーベキューハウスの目の前に陣取り、テントと食事場所の往復が楽なようにセッティング。
と、炊事棟の上の傾斜のある芝地に3人用サイズのテントが張ってある。
「こんな斜めのところで寝やすいんだろうか?」
テントの住人がやってきて挨拶をしてくれた。
20代の若い女性だった。
彼女のライダーだ。
話を聞くと、何やら変なチャリダーにやたら馴れ馴れしく話しかけれれ、付きまとわれて、気持ちが悪かったそうだ。
「やっとまともな人に会えた」。。私は「まとも」なのだろうか?
新栄の丘から
取りあえずテントも張り終えたので天候は今一つだが、美瑛方面にブラッと出かけることにした。
深山峠に立ち寄り、さらに美瑛周辺の丘をやみくもに走ってみる。
このころはどこに何があるのか全然知識が無い、地図は一応持っているのだが、とにかく複雑に曲がりくねり交差している美瑛の道である。
思ったところにたどり着く事が出来ない。
ウロウロと走った後、白金温泉に上がり吹上までのルートを走る。
十勝岳も半分は雲の中だった。
千葉のライダーKさん
吹上から上富良野に降りてきて、スーパーに立ち寄って食糧を買い込む。
キャンプ場に戻りバーベキューハウスで食事を始める。
それまで、家族でキャンプにきていた子供たちに懐かれ、遊び相手をしていた千葉のKさんがやって来た。
彼女は派遣社員の仕事をしており、丁度契約が切れたタイミングで夏から北海道をツーリングしているそうだ。
まだ、暫くは道内をあちこち周る予定でいつ千葉に戻るかは全く考えていない。
ライダーになったきっかけは、学生の頃女性ライダーがいろは坂を颯爽と乗りこなして走っていく姿をみて、自分も「ああやって走ってみたい」と思ったそうだ。
ちょっと男勝りなところもあったが、子供好きで女性らしく優しい人であった。
2004年9月26日
今日は朝から晴れ。
日の出公園の展望台に上り、しばらくボーっと朝日が昇るのをじっと眺めていた。
夏時期だと、大雪山方向から日が昇るがこの時期はかなり十勝岳に近いところから登って見える。
昨日知り合ったKさんもやってきてキャンプ場で知り合った女の子を横に朝食をとる。
今日は、旭岳に行くそうだ。
時間がたつにつれて雲も消え、快晴だ。
Kさんのジェベル(左)
道内ぐるっと周ってきて汚れてしまっているのは仕方がないが、よく見ると点火プラグがサビサビ状態。
「早めに取り替えた方がいいよ!」と忠告。
荷物も積み終わり、私は今回1泊だけの予定なので、長く富良野にはいられない。
美瑛まで一緒に走る事にした。
青空の下、美瑛市街から中腹まで雪で真白になっている旭岳が綺麗に見えた。
Kさんとは合図を交わし、旅の無事を祈りつつ別れる。
帰るにはまだちょっと早いので、美瑛の丘を行き当たりばったりで走り回る。
写真はセブンスターの木によく似た、丘の上の並木。
後で知ったのだが、セブンスターの木は別の場所にあった。
北西の丘
ピラミッド型の展望台がシンボルだが、この時は写真にしていない。
キガラシの花と豆畑
菜の花の仲間キガラシは観賞用で育てているのではなく、畑の肥料となるそうだ。
この時期の富良野・美瑛ではあちこちで見かける光景。
刈り取られた豆の軍団
自分がどこにいるかも分からない状態で、美瑛をテキトーに走り回った後、昨日に続き再度白金温泉から吹上方面へ走る。
途中、望岳台に立ち寄って、めったに取らない自分を撮影。
吹上から十勝岳温泉凌雲閣に上がるワイディングロードを走る。
その辺の紅葉をながめつつ写真を撮るが、カメラと腕と光が悪く。紅葉の鮮やかさもちょっと物足りない。
後は自宅へ直行し、今回の1泊ツーリングは終了。
富良野・美瑛は何度も来ているが、まだまだ知らない所ばかり、もっといいスポットをこれからも開拓し続けようと思う。
それにして、千葉のKさんとはこの後何度かメールのやり取りをしたが、千葉に帰ったのは11月になってからで、倶知安のキャンプ場で初雪に見舞われたりした中、たくましくツーリングを続けていたそうだ。
何とも頼もしい女性ライダーだなー。
こんな女性ライダーがもっといるとツーリングももっと楽しいだろう、と思う。
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