2000年10月7日(土)
夏のツーリングですっかり気に入ってしまった富良野に1泊でツーリングを思い立った。
10月に入ったので、十勝岳の紅葉が見頃なはず。今回はそれをメインの目的にして出発した。
前回と同じように富川から富良野を目指し、237号線をまっすぐ北上した。
今回も残念ながら、出発前から天候がスッキリしない。と、言うか「寒い」。
10月と言っても、天候が良ければ日中はそこそこ温かいはずだが、生憎の気温低下で最高気温も10度前後の状態だった。
三日月食堂
丁度お昼時に富良野市街に到着したので、以前から気になっていた三日月食堂でラーメンを食べることにした。
ドラマ「北の国から」で五郎と純と蛍がラーメンを食べたことで一躍有名になった店だ。
極太の平打ち麺とあっさりスープのラーメンが人気となり、昼時には行列が出来るほどだそうだが、この時は空いていた。
大正時代創業の老舗だが、元々は蕎麦屋さんだったようだ。
2009年に後継者がいないことから、閉店してしまった。
「子供がまだ食ってるでしょうが!」このセリフが有名だが、現在近くの「富川製麺所」と言うラーメン屋さんで、お願いするとその演出をしてくれる。
昨年(2011年)家族でラーメンを食べたが、さすがにそれはやってもらわなかった。
富良野に入っても相変わらず天候はすっきりしない、それどころか時折小雨が降ってくる始末だ。
富良野 風景画館
国道は流れが悪いので、道道851(上富良野中富良野線)を北上する。
ふと横を見ると小さな板に「風景画館」と書かれた案内が 看板が目にとまった。
左にそれ奈江(なえ)方面へと進路を変えて寄ってみることにした。
廃校になった奈江小学校を美術館にしたらしい。
中に入ると、女性の管理人がいた。500円を払い、案内と絵の説明をしてもらった。
展示している絵は奥田修一が富良野の風景を描いた油絵で、自分自身を「百年おくれの印象派」と言っていたそうだ。
その言葉通りやや荒々しいタッチで描かれた独創的な風景が多く、ゴッホを連想させるような作品だ。
現在、北海道風景画館と名を改められている。 北海道風景画館HP
作品の絵葉書を数枚買い、アトリエを跡にした。
中富良野キャンプ場にテント設営
今回は中富良野森林公園内にある無料のキャンプ場にテントを張ることにした。
この当時は、ここも無料で長期滞在型を含む多くのライダーが利用しており。
ライダーの間ではナカフの愛称で通っている。ちなみに上富良野はカミフと呼ばれている。
身軽にするため、まずはテントを張り、それから十勝岳を目指した。
上富良野町市街から十勝岳温泉へ真っ過ぐ登る。バーデンかみふらのを過ぎると道路は狭くきついカーブが十勝岳温泉までつづく。
紅葉はいまが真っ盛り。天候がよければ見事な景観がみられるであろが、生憎標高が上がるにつれ、雲がかかり満足な景色は見られない。
十勝岳温泉 凌雲閣
温泉に到着。ここは道内では最も標高の高い場所にある温泉旅館としても、有名だ。
温泉に近くになると道路横には多く車が止まって駐車場もいっぱになっていた。紅葉シーズンにはいつもこうなるようだ。
まずは冷えた体を温めるために温泉に浸かる。
相変わらず、雲が多く視界は良くなかったが、露天風呂にしばらく浸かっていると。。。
安政火口
急に雲の切れ目から夕陽が山肌を照らし出し、安政火口の周囲が浮かび上がった。
金色に輝く山肌に真っ赤な紅葉が所々に散りばめられ、なんtも言えない幻想的な景色に感動させられた。
途中どこで食事を取っただろうか?
もしかしたら、この時が初めて上富良野町のYUBAで食事をしたのかもしれないが、さすがに10年以上も前で写真もあまりとっていないので、記憶が定かではない。
中富良野森林公園キャンプ場に戻り、寝ることにした。
しかしながら、本当に寒い。気温は10度を下回っているようだ。
特に話しかけられるライダーもいなかったので、テントの中で寒さに耐えながらねていたが、夜中に数人のライダーが集まっていつまでも騒いでいた。
その中心にいるのが、夏に然別で見かけた倶知安からきているスーパーカブに乗った、ちょっと変なライダー(?)だった。
明らかに半分誇張&うその混じった話を自慢げに話して、それを面白がって道外のライダー達が笑っていた。
ライダー同志楽しくやるのは大いに賛成だが、やはり周囲の状況を考え、迷惑をかけないようにしてもらいたいものだ。
2000年10月8日
やかましさと、寒さに耐えながら朝を迎えた。
天気は今日もスッキリせず、雨が降りそうだった。
とりあえず周辺で気に行った景色が無いかと探してみたが、何せこの当時は予備知識が全然なく、どこをどう行けばいいのかわからない状態だ。
周囲をちょっとだけ走って、赤平方面へ向け、富良野をあとにする。
実家の深川市に寄るため、途中生まれ故郷である赤平を通った。
子供の頃は道が長く遠く感じたものだが、いまこうやって走ってみると距離感がぐっと縮まった気がした。
当時は砂利道だった道路もいまはすっかり舗装されていた。
周囲の景色は変わっていないが、自分の住んでいた家ふくめ数件の家がなくなっていた。
深川に2時間ほど寄った後、帰路につく。
岩見沢から苫小牧まで234号線を走り、すっかり暗くなったので苫小牧東ICから高速道路を利用することにした。
冷たい雨にあたりながら、高速を飛ばす。時折追い越していく自動車の窓から、気の毒そうに見ている人の顔が見えた。
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