2003年7月13日
翌朝はさらにスッキリしない天気だった。
でも、ウトロ側はどうだろう?もしかしたら晴れているかも知れないな。。。
羅臼側と斜里側は時にして、天候が完全に真逆のことも多いので、望みをかけての出発だ。
昨年のツーリングで、摩耗したタイヤを履いて散々な目にあい、カムイワッカ湯の滝に行くのを断念したので、そのリベンジだ。
カムイワッカ湯の滝の入口付近
知床五湖の手前で右折し、10数キロの比較的締まった砂利道をすすむ。
途中、2台のバイクが危なっかしくノロノロと走っている。
結構オンロードバイクでもダートを走り慣れている私は、横目で2台をチラ見して楽々と追い抜いていく。
小雨の中、カムイワッカ湯の滝入口に到着。
川の入口で500円でわらじを貸し出している。
普通の靴で川底を歩くのは滑って危険との事だが、ここの川は強酸性の温泉水が流れ込んでいて、水流のあるところには苔や藻などが生えることがなく、あまり滑らない。川から出ている部分の方が滑りやすかった。
それを何となく分っていた私は、わらじは使わず、バックバンドのついたサンダルを履いて、滝壺をめざして川を上る。
途中、3つほど滝になった箇所があり急な岩を登るが、目指すは一番大きな「四の滝」 。
上流に行くほど、川の水もより温かくなる。
20分~30分程かけて登っていくと、目的地の「四の滝」に到着。
崖の上から滝壺に酸性の温泉水と混じった川水が滝となって流れ落ちている。
滝壺は10メートル四方位の大きさだろうか?天然の湯船になっており、湯加減も丁度よい。
数人の男女が入浴をしているが、次々とやってくる大勢の人は、殆どただの見物客である。
入浴している人たちの中に、若い外人の男女が6名いた。
全員、一糸まとわぬ姿で入浴を楽しんでいる。
私は、海水パンツを用意していたので、履き換えて入浴した。
温泉水が流れ落ちている付近は背丈より深く、立つ事が出来ない。
温泉水をなめて見ると、さすが酸性水だけあって、かなり酸っぱかった。
しばらくすると、外人の男性が崖を登り始めた。危険なので誰かがやめるよう声をかけたが、股間からジャガイモを見せながら、岩のところどころから温泉水が浸み出して濡れている急な崖を登っている。
と、足を滑らして真っ逆さまに滝壺に落下した!ドッボーン!水しぶきをあげて滝壺にの飲みこまれた。
幸い怪我がなかったので良かったが、登っている時にも上から小石などが落ちてきて、下にいる人にとっても危険だ。
天然の温泉をしっかり堪能して、下流へ戻る。
グループできていた外人の内の女の子が置いて行かれてしまって、一人で危なっかしそうに川を下る。
「友達は何やってるんだろう?」
あまりにも危なっかしそうなので、崖を降りる時に何度か手を貸してやった。
話しかけて見ると、アメリカから来た学生で、友達と旅行をしているそうだ。
私は 無事に降りてこれるか振り返りながら、先頭を降りていたのだが、今度はその女の子が滝の横の崖を降りる時に足を滑らせ、下の川底に転落してしまった!
「Are you all right?」心配して声をかけ近寄った。
女の子は立ちあがって笑みを浮かべていたが、左腕を擦りむいてしまい血が流れている。
おまけに、デジカメも川に落としてしまい。カメラも写真もパーになってしまった。
駐車場まで戻って、友達と合流できたのを見届け、そこで別れた。
カムイワッカを出て、小雨の知床峠を越え、羅臼に戻って市街地で昼食にラーメンを食べた。
つくづく自分は温泉好きだと思う。
今度は、羅臼市街から約18km、知床半島の行き止まりにある、夏場限定の無料露天風呂「相泊温泉」に向かう。
「北の国から」で使われた「瀬石温泉」をちらっと見物し、さらに少し進んで目的地に到着。
相泊温泉
海岸に掘られた湯船の底から温泉水が湧き出し、その上に男女に仕切った簡易の屋根がかけられている。
晴れた日には、根室海峡の向こうに国後島が見えるのだが、生憎この日は小雨混じりの曇り空。鉛色の海と空が見えるだけだった。
熊の湯程ではないが、湯の温度はかなり高めだ。
やがてライダー二人がやってきたので、温泉に浸かりながら色々と話をした。
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