黄金道路
百人浜沿いR34を北上しR336に合流、そこから先の断崖が続く海岸道路が黄金道路と呼ばれている。
1934年に竣工し、断崖を切り開いて進む難工事のため当初の予算より莫大な費用がかかり、「黄金を敷き詰める程金のかかった道路」と言う事から黄金道路と呼ばれているそうだ。
1997年に浦河から広尾に抜けるR236天馬街道が開通してから交通量はかなり減ったようだ。
天馬街道は山間を走る快適なドライブコースだそうだが、まだ私は通った事がない。
黄金道路は切り立った断崖と狭くきついカーブが連続する厳しい道を創造していたが、意外に道幅も広く緩やかなカーブばかりで快適な道路だった。
フンベの滝
断崖が続く海岸道路もほぼ終わりに差し掛かった時、道路のすぐ脇に流れ落ちるこじんまりした滝が目に入った。
ここまで特に見るところもなく走り続けてきたので、ちょっと立ち寄ってみる事にした。
何の変哲もない滝のようだが、これは川の水が流れ落ちているのではなく、地下水が岩盤の間から浸み出して落ちている珍しい滝なのだ。
後で調べてみたら、「フンベ」とはアイヌ語で「クジラの獲れる浜」と言う意味で、昔このあたりにクジラが打ちつけられた事があったそうだ。
冬は滝の水が凍って氷柱ができるそうだ。道路標識には「落氷注意」と書かれてある。
晩成温泉
R336通称ナウマン国道を北上
広尾を通過し生花から右折して海岸沿いの晩成温泉へ
太平洋の大海原が目の前に広がる公共温泉だ。
泉質は世界でも珍しい高濃度のヨードが含まれているため、赤と言うか濃いピンク色をしていた。
ライダーも2人入浴に来ていた。
温泉の隣には晩成キャンプ場がある。
砂交じりの草地のサイトだ。隣の晩成温泉が受付・管理になっている。
風の強い日は厳しそうだな。
この時は一張もテントがなかった。
生花苗沼
晩成温泉のすぐ近くに生花苗沼(おいかなまいぬま)と言う沼があったので寄ってみる事にした。
海が後退することによって出来た海跡湖。
渡り鳥や水鳥が多く飛来し、周囲は原生花園が広がっている。
観光地化はされておらず誰一人遭う事はなかった。本当に寂しいくらい静かな場所だ。
このあと長節湖にも寄ってみたが、キャンプ場はあるとは言え似たり寄ったりの場所だった。
浦幌森林公園キャンプ場
午後3時40分 うらほろ森林公園キャンプ場に到着
運動場などを併設した総合施設内にあり、サイトの周囲は森林に囲まれた町営のキャンプ場だ。
サイトは草地でオートサイトとフリーサイトが設けられてる。
空いていたせいもあって、炊事場とトイレのすぐそばにバイクを乗入れテントを張らせてくれた。
残念なのはゴミは全て持ち帰りだった、管理棟の女性にちょっとだけ抗議を申し入れたが、権限はないのでどうしようもない。
車で来ているキャンパーは良いが、バイクだとどうしようもなく、町内の食堂で食事するしかない。
実際その不便さかロケーションのせいか、他にライダーは連れ合ってきている2人だけだった。
後日、浦幌町に無駄だとは思いつつ意見を入れさせてもらったが、暫くすると一通の手紙が届いた。
翌年から有料のゴミ袋を販売し、ゴミを収集してくれるとの事だった。
意見を受け入れてくれた事にとても感激した。
いつかまた利用させてもらおう。
8月30日
天候曇り
早朝に起きて、キャンプ場の周囲を散策。
ウサギ小屋を発見。
早めにテントをたたみ午前7時に出発。
豊頃町からR210を通り、更別、中札内へと向かう。
花畑牧場
午前9時 花畑牧場に到着
牧場の中に売店とこのころ人気絶頂だった生キャラメルの工場がある。
牧場内は全て立ち入り禁止で、窓越しからキャラメルを作っているのを見学出来るくらいで、あとは土産物の売店があるだけだった。
あまり親しみを感じる場所ではない。
十勝豚丼の「ホエー豚亭」
厩舎を再利用した建屋の中が豚丼の食堂になっていた。
「食べて行こうか?」昼飯には時間が速すぎるので止めておいた。
幸福駅
午前10時 幸福駅(跡)に到着
願い事やメッセージを書いたメモがびっしりと貼られている。
私もごくささやかな願いを書いて貼った、、が、叶う訳もない。
レール上にはキハ22形の車両が保存されている。
「キハ 何とか??」 テツオタではないので全く興味がないw。
北海道最南端をまわるツーリングも無事に終えた。
ピークを過ぎた8月末と言う事もあってなのか、ライダーも一般観光客も非常に少なく感じた。
道東と言えばライダーの憧れの場所ではあるが、場所によっては随分と差がある。
襟裳から浦幌にかけてはあまりライダーも寄らない静かなところとの印象だった。
END
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